JKT48楽曲の歌詞に見るインドネシア人の宗教観 - クリスマスはタブー?
写真:チームK3メンバーが「1!2!3!4! Yoroshiku!」の衣装で円陣を組む様子
目次
◆はじめに
◆カバー曲の歌詞改変
◆クリスマスはタブー?
◆「多様性の統一」を目指すインドネシア
◆一神教の信仰義務
◆まとめ
はじめに
JKT48にハマった人の中には、インドネシア文化にも興味を持つ人が多い。そんななかで、特に強い興味を引くポイントの一つが宗教観のようだ。一般的な日本人の感覚ではなかなか理解しがたいが、それゆえに好奇心をそそる。
例えば推しメンがイスラム教徒だった場合、その子の言動に多大な影響を与えているのだ。本エントリは、JKT48を通じてインドネシア文化、特に宗教観に触れるきっかけとなるような文章を書いてみたく、アップした次第。では続きをどうぞ。
少し長い文章なので、大筋のみ捉えたい場合は、まとめの項だけ読んでいただければ幸いです。
JKT48に見るイスラム教徒の断食文化
写真:断食月にテレビ出演した際の衣装 公式Facebookページより
もくじ
◆はじめに
◆断食とは
◆禁じられるのは飲食だけではない
◆公演を行わない
◆公演以外のイベント
◆衣装にも気を使う
◆配慮の理由
◆さいごに
インドネシア人のJKT48ファンにとって「恋人にしたい女の子」の条件とは
写真:お洒落なジルバブ着用するナビラ 彼女のツイッターアカウントより
JKT48含む48グループファンを公言していると、推しメンバーを決めた際の決め手が何だったか、と聞かれることがままある。アイドルを応援する動機は様々あるだろうが、その中で大きなものは疑似恋愛感情であったり、目の保養であったりするのだろう。そのため多くの場合、きっかけは外見が好みのタイプであるといったことがキーポイントなのだと思う。
続きを読むJKT48 ラマダン ミート&グリート チャリティーオークションのレポート
このエントリは旧ブログ「ジャカルタのふろしき。」 2013-07-21 からの再掲載です。
2013年7月20日 detikhot Arti Idol Dimata Member JKT48
なぜラマダンにチャリティー?
イスラム教徒(以下ムスリム)はヒジュラ歴の第9月を断食月(ラマダン)とし、日が昇ってから日没まで断食をする。
そしてインドネシアにはムスリムが多く、それに配慮する形でラマダン中はあらゆる興行が禁止されている。じゃあなぜTVは大丈夫なのかとか、色々疑問はあるけど、そういうことになっている。
その慣習に配慮し、JKT48の劇場公演も断食月は行われない。そのかわりに、トークショーや動画鑑賞会、掲題のチャリティイベントが行われる。ムスリムの義務として課せられる「五行」のなかに、収入の一部を困窮者に施すことを意味する「喜捨」があり、チャリティは日本におけるそれよりも一般的なものである。
メンバーにもムスリムが多く、彼らの慣習では午後6時頃に断食開けの食事をとるため、イベントも少し遅めの午後8時となっている。
一昨日そのチャリティイベントに参加してきたのでレポート。今回は文字に起こされてるレポートでは一番詳しい自信がある。なんせ7000文字超えてしまったし。新聞と違ってウェブだと文字制限無いので。