JKT48の推し卒業で初めて考えた“推す”とは何かということ
先日、JKT48のリカが卒業を発表して、3日後に最後のイベント出演という鬼スケジュールだったため最後に立ち会えないという悲劇がありました。
参照:【悲報】筆者の神推しメン JKT48の一期生リカが卒業発表 - ほぼ日刊 JKT48推し!
ふとカフェで原稿書いてる時に、推しを失った悲しみがなぜか蘇ってきた。締め切りが迫り、「原稿はやくあげろや」という自分の中の声に抗えず、身をまかせてみました。
そういえば、いつから“推し”てたんだっけ?
そもそもいつから48Gに興味持ったんだっけ?
とい自問自答連続ツイートしてたら、改めて気づいたことがいくつかあったので、メモのためにまとめておきます。そのうち改めて加筆修正するかもしれません。
以下ツイートまとめ
しかし複数の仕事が重なったとはいえ、土壇場で保守的になってしまった反省。後悔はしても意味ないのでしない主義だけど今度ばかりはしばらく後悔の念が消えないだろう。いくつスケジュールが重なったとしても、カネがなくても、進まねばならない時があるはず。
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
推しの最後の公演、最後の握手会に行けないという一生の悔いを残した2014年12月。いったいぼくは何のためにフリーランスでこの一年を過ごしていたのか。大事なときにいつでも動けるようにするためではなかったのか…。土壇場で保守的になった自分をぶん殴りたいこの気持を忘れないぞ
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
推しの卒業を知った瞬間、高校の同級生たちと一緒にいたんだけど。ドイツ人の彼氏を連れたポーランドハーフと、寺の坊主などの友人らには悲しみを理解されるはずもなく、ぶつけようのない気持ちを抱えて談笑してました。なんなら僕のせいで日本が悪い方に誤解された可能性も微レ存
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
しかし卒業発表から4日後がラストのイベント出演てのは無理があるだろ…。いくらフリーとはいえそれは対応できねえよ…。今回卒業だとしても、ラストの公演は後日だと思ってぬかった…。
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
推しの喪失感を胸に、今更ではあるが、ぼくも48Gファンになっていたのだなあ…ということに気づく。
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
そして改めてJKT48にハマった理由を考えてみた。最初は日本産コンテンツの海外展開例という、マーケターとしての興味だったわけだが、現場の熱気に当てられ徐々にハマる。しかしこの時点では「推す」という概念は理解していなかった。
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
JKT48を理解するには、まず48Gの文脈を理解する必要があると考えて関連書籍をあさった。AKB48がタイトルに入った関連本は数多く存在するが、ぼくの望む内容、つまり「AKB48とは何か」に本質的に近づくための材料になりうる本は、極めて少なかった。
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
いっちょがみの書籍が多いんだな…という出版界に対する諦めとともに、若干の理解を得る。AKB48の楽しみ方は、従来の、評論家やライターの作った物語を消費するやり方ではないのだと。それ以降、現場で古参の人々に話を聞き、齟齬のない事実の取捨選択に務めた。
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
それぞれが、心のなかでストーリーを作っていく。現場の数だけ、ファンの数だけストーリーが存在する。それが48Gの楽しみ方だ。そう気付いた時、このシステムの行く末に興味がよりいっそう高まった。
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
48Gの行く末の最先端のひとつがJKT48であるはず。こう思った後はより一層JKT48劇場に通う回数が増える。この時点で、初めて劇場に足を踏み入れてから半年が経過。「推し」はまだいなかった。推しを尋ねられた際に答えるメンバーの名前は用意してあったが、当時の僕はまだ理解していない
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
変化があったのは2013年のパジャマドライブリバイバル公演。この企画は、JKT48の全メンバーが経験している「パジャマドライブ」公演が2日間限定で再上演されるというもの。AKB48でいうと「見逃した君たちへ」のようなものか。人気投票で出演メンバーが決まるという試みだった。
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
選抜入りしない劇場でも端っこのいわゆる干されメンバーである、もともと気になっていたリカへの投票にけっこうな額(当時のぼくにとっては)を投じた。このときのぼくは、彼女を「推し」ているから投票したのではなく、初めて48Gの投票ものに参加するという意味で、記憶に残すためだった
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
(厳密に言うと、2013年のAKB48総選挙であきちゃに3票だけいれてたけど、実感薄かったのでここではノーカン)
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
やばい、つぶやきはじめたら止まらなくなってきた。しばらく推敲もせずに独白しつづけるのでタイムライン汚しさーせん
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
投票の結果、リカは見事パジャマドライブリバイバル選抜に入ることとなった。開票の瞬間、ぼくは劇場にいた。発表の瞬間、彼女が泣いて喜ぶ姿が目に入ってからは、それ以外目に入らなくなった。今思えば、ぼくが「推し」になった瞬間だったのかもしれない。
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
デビューシングルRiverで、総選挙を除き唯一選抜入りしたときも、選抜入りできないメンバーを気遣う。パジャドラリバイバルの公演でも(2日間4公演のうち2公演に入る僥倖)、自分に投票したファン以外への気遣いコメントも見せる。本当に“いい子”で、正直芸能界には向いてない気もしていた
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
干されの“いい子”が選抜入りしてチャンスを掴み、喜んでいる光景。とても嬉しかった。思い返せばそれまでのぼくは利己主義の極みだった。友達もいないし、恋人に喜んでもらうためだけに何かをしたことってあっただろうか。常に、誰とでも、ギブ&テイクの関係しか持ったことがなかった気がする。
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
こうしてJKT48のリカ“推し”になって以降、大げさに言えば人間性が変わった。総選挙などの投票ものでも、出来る限りの投票をしたし、プレゼントをあげたりもした。別にあわよくば付き合いたい…というありがちな妄想もしなかったので、リターンを求めていたわけでもなかったはず。(要検証)
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
これ以降、リカに対してだけでなく、自分のあらゆる知り合いに対しても考え方が変わった。例えば、街を歩いていて「あ、これ彼女にあげたら喜ぶかも」みたいなことを日常的に考えるようになった。理由もなく家族におみやげを買って帰ることも。こんなこと今までなかった。
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
歴代付き合った子にフラれた理由、ほとんど「誕生日などの記念日を忘れていたこと」だった。自分の誕生日すら興味なくてたまに忘れちゃう。他人の誕生日まで覚えられるはずがない。でも今では、覚えていること=喜ばせることだと気づいたので、誕生日含む各種記念日を極力忘れないようにしている。
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
他人を喜ばせることで、自分も嬉しくなる。これって、人生を楽しむためのコツのかも。人ひとりの人生で感じられる喜びの総量なんてたかがしれてるんだろうけど、他の人の喜びまで加えたら、けっこうな量になるよね。嬉しくなる機会が圧倒的に増える。つまり利己主義ってのは幸せの機会損失なわけ
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
そう考えた時に。48Gメンバーを推して、例えば選抜入りさせるとして。推し仲間とも喜びを共有うできるときがありますよね。ひとりの芸能人を媒介として、多くの人と喜びを共有できるっていうのは、喜びの総量が大きいんじゃないかと思うわけです。
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
話がとっちらかってきたな。ちょっと一旦整理しよう。こんだけヲタクの独白連投ツイートしてフォロワー減らないとはw
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
元々の話は「失って気付いた、“推す”とはなにか」だったな。つまり、連投ツイートでも触れたように、"推す”ってのは推しの喜びを自分の喜びとするという、利他的な精神のことなのかもしれないと気付いたわけです(推す方法はヲタの数だけあるはずなので、断定はしません)。
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
これって、ひとによっては当たり前のことかもしれないけど、これまで利己主義的に生きてきたぼくにとっては大きなパラダイムシフトなんですよね。
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
なんかクソ当たり前な話に着地して自分でも拍子抜けだな。
— MORI Yusuke (@mori_yusuke) 2014, 12月 9
引用終わり
かなり個人的な独白だけれど、このタイミング、勢いで吐き出してしまわなかったら薄れてたと思う。
「AKB48の姉妹グループ、JKT48に人生を更生されて女性にふられなくなった話」ってタイトルの方がバズるのかな? まあメモなのでひっそりと置いておきます。